終活リストを作ろう。失敗しないポイント等一挙公開!

終活リストとは?

人生を締めくくる終活はやる事が多くて大変ですが、リストを作成すると計画的に進めやすくなります。終活リストはまさにやるべき事を確認する為の項目一覧で、全てのやる事を把握したり、どこまで進んでいるかチェックするのに役立ちます。

また優先順位をつけて取り組めるので、大事な事を先に済ませられますし、やり残しをなくせるので安心です。リストを作成せずに終活を始めると、何をする必要があるか全て把握できなかったり、手当り次第する形になってしまいます。その結果、やり残しが発生してしまったり、非効率的に終活を進める事になるわけです。だからこそやる事の一覧は重要ですし、進捗状況を確認しながら進める上でなくてはならないものです。

人生の残り時間は着実に減っていきますし、手をつける事が決まらなかったり効率良く1つ1つクリアできないと後が大変です。つまり、終活リストは残り時間を有効に活用する為にも必要で、これがあるのとないのとでは大違いです。

リストの中身

終活リストの中身は人それぞれ異なりますが、基本的には生前にやるべき手続きであったり、死後に備える整理や準備が中心です。

個人情報の整理

個人情報の整理は、誰かに名前を悪用されたり財産を守る為に行うもので、例えば持っている銀行口座やクレジットカードをリストアップして整理していきます。具体的には使っていない銀行口座を解約したり、まとめて管理しやすくするのがその1つです。また、クレジットカードも使っていなければ解約して、少しでも扱いやすくします。
死後を想定すると分かりますが、契約者の書類が見つからないと遺族は手続きできず、引き落としが何ヶ月も続く事にもなり得ます。

株式やFXの場合は利益を確定できなかったり、預けているお金が引き出せなくなってしまいます。この為、後を任せる人の事を考えて、スムーズに手続きできるように個人情報を整理する事が大切です。現代だとスマホやパソコンにオンラインサービス等、アカウントやログイン情報の取り扱いも重要です。

不用品の整理

不用品の整理は、文字通り使わなくなった物を処分して、遺品になる物を1つでも減らすのが目的です。リストには処分する物をリストアップしたり、どういう方法で処分するかを書き出します。ゴミとして捨てる方法もありますが、価値ある物はインターネットオークションやリサイクルショップ等で売る手もあります。ただ、個人間取引は時間や手間がかかりますし、トラブルが起きると面倒ですから、買取店に持ち込むか出張を依頼して買い取ってもらうのが楽です。

思い出の品は遺品として家族に譲るだけでなく、お世話になった友人や知人にプレゼントとして贈る方法も選べます。大切な物からリストアップしていくと、重要性が低かったりゴミにしても惜しくない物が残るので、不用品の整理がやりやすくなります。

それと、大型だったり特殊で処分が難しい物は、死後に残すと処分が遺族の負担になってしまうので、優先して処分を済ませるようにリストの頭に加えたいところです。

葬儀やお墓の希望を固める

葬儀やお墓の希望を固める事も、遺族が頭を抱えたり悩まないようにする為に大事です。何を食べたいか聞かれて何でも良いと答えれば困るのと同じで、葬儀やお墓の希望が曖昧だと遺族は困ります。現実には限られた予算の中で、無難に執り行われる事になりますが、遺族の希望によって故人が望まない葬儀になる事もあるでしょう。

このように、葬儀やお墓について希望を明確にしたり、プランやお墓の入り方に関して方針を固める事が、遺族の負担を減らして本人も納得できる形になります。葬儀やお墓に関するリストには任せたい葬儀社やプランにお墓を書き出して、本人自身が何を希望しているか客観的に確認する事をおすすめします。いくつか希望があるなら一通り書き出した上で、家族に希望を伝えたり相談するのが良いでしょう。

葬儀もお墓も、結局は遺された人達が故人の希望を尊重して実現する物なので、大事な事は話し合って決める事が必要です。

相続準備

相続準備は、財産を誰にいくら分配するか、遺産の分け方について明確にする準備です。死後に被相続人の希望が分からないと、相続人の間で遺産相続トラブルが生じたり、仲違いしてしまう事にもなります。

遺言書の準備不足は不備と言っても言い過ぎではないので、必ず遺言書を作成して遺産相続の準備を済ませたいところです。遺言書には自筆証書と公正証書、そして秘密証書がありますが、確実に望む形で遺産相続をしたいなら公正証書遺言が有力です。

自筆証書遺言は証人不要で誰でも作成できるので便利ですが、遺言書が行方不明になってしまったり、書式の不備で無効になる恐れがあります。内容を非公開で作成する秘密証書遺言も同様に、開封するまで内容が不明なので、開封後に不備が発覚して無効になるリスクを秘めます。

公正証書遺言は公証人が内容を確認しながら作成しますし、公証役場で保管が行われますから、内容は確実で遺言書の場所も明確と安心安全です。リストにはどの遺言書をいつ作成するか、内容を含めて検討したり書き出すのがおすすめです。

エンディングノートの準備

エンディングノートの準備は、人生をどのような形で終えたいか、それを書き出す為のリストの作成が目的です。エンディングノート自体に法的な意味はありませんが、気持ちを整理したり希望を確認できる意味はあります。人生の終末を客観視できますし、やり残した事がないか思い出したり、その時の考えや気持ちを家族に記録として残す事にもなります。公的な書類ではないので、エンディングノートは市販のノートでもメモ帳でも、書きやすい物を選んで使えます。

エンディングノートの書き方は自由ですが、名前や生年月日等を書き入れて、持ち主を明確にするのが一般的です。後は葬儀やお墓の事について書き出したり、遺影やペットの扱いに希望があればこれらも書いておくと役立ちます。

エンディングノートは、故人の所有物等の扱いを判断するヒントにもなるので、書けるだけ書き出すのが正解です。何をどう書くか決まらない場合は、市販のエンディングノートを購入して活用するのもありです。

終活で考える事

終活で常に念頭に置いておくべきなのは、死後だけでなく生前の過ごし方であったり、家族の負担を減らす為にできる事です。

生前にどう過ごすか

生前にどう過ごすか、これは病気の治療方針や延命の可否、認知症になった場合の対応等を含みます。病気になると考え方や性格が変わる人もいますが、何が何でも最後まで回復を信じて治療をするか、回復の見込みがなければ延命しないのも人それぞれです。治療や延命の希望が分からないと家族は困ってしまいますから、病気を患い治療している人はなるべく、終活の早い段階で決めておくのが賢明でしょう。

一方、認知症は加齢によって誰にでも起こり得るもので、進行のペースに個人差はあるにしても、一度発症すれば完治がないのは確かです。初期は物忘れの延長線上ですが、進行すると判断力が鈍り記憶が曖昧になりますし、更に進めば家族の顔も忘れて日常生活がままならなくなります。短期間で急激に進行するケースもあるので、突然発症して悪化する可能性も含めて考えておくべきです。

悪化した認知症の患者さん、家族に負担をかけるどころか人生設計に影響を与える事すらあるので、認知症になった場合を想定して終活リストを作成する事をおすすめします。

独り暮らしの人は孤独死の可能性も考慮して、食事の宅配や訪問介護等の活用で、他人との接点を増やしたり保ち続けるようにすると安心です。

亡くなった後の事

亡くなった後の事は、イメージしにくく考えたくないという人もいますが、終活においては目を逸らさずしっかりと考える事が大切です。亡くなると遺族にメッセージを伝えられないばかりか、希望を伝える事もできませんから、生前の内に亡くなった後の事をリストに書き出す必要があります。

葬儀の希望は伝えておかないと遺族が困りますし、故人が望みそうな葬儀を想像して勝手に決められてしまいます。お墓も同じく一般墓地に入りたいのか、永代供養墓で構わないのか等、終活の段階でリストに書き出すのがベストです。

ペットがいるなら家族に任せるか、あるいは他に任せたい人がいるかを明確にすべきでしょう。家族に負担をかけたくないと考えるなら、飼い主が元気な内にペットの扱いについて決める事が重要です。

生前に譲渡を済ませるのも1つの方法ですし、すぐに譲渡する予定はなくても、死後に任せられそうな相手の候補をリストアップしておく事は大事です。

家族に負担がかからないようにする

家族に負担がかからないようにすることは、終活を考える上で最も大切だといえます。終活が不十分でやり残しが多いと、その負担は全て遺された家族に押しつける結果となります。本人にそのつもりはなくても、結果的には家族に対してやり残した終活を丸投げする形になるわけです。つまり終活は家族の負担をいかに減らすか、それを考えながら実践するものでもあります。

遺産の扱いも不用品の処分も、生前に本人が決めておけば家族の負担は最小限で済みます。葬儀やお墓についても、本人の希望が分からないと結局は他の誰かが決める事になるので、終活に取り組む者の責任と考えて早めに決めたいところです。生前にできる手続きは済ませておく、物を減らして家族にとって扱いやすくする等、終活でできる事は沢山あります。

本人がいないと困る場面は思いの外多いですから、本人に決断する必要があったり本人の手続きを要する場面を想定して、1つ1つ家族の負担を減らすのが良いでしょう。お金に関する事や各種の契約、遺言書のように重要性の高い書類は、できるだけ優先順位を上げて先に済ませるのが得策です。

大事な事を後回しにすると終活の最後の最後に残ってしまい、生前の元気な間に手続きが間に合わない事のもなり得るので注意が必要です。

まとめ

終活は家族に負担となるものを極力残さず、安心して人生の終末を過ごしたり終わりを迎える為に重要です。ところが、何となく進めても中々終わらないのが終活なので、リストを作って失敗しないように進める事が肝心です。

個人情報や不用品の整理に葬儀やお墓の希望と相続の準備等、生前にやるべき事は膨大です。これらを無計画に手をつけてもいつ終わるか分かりませんから、確実に終わらせる為に計画的が求められます。リストは計画的な終活に役立つもので、生前の過ごし方や亡くなった後の事、家族に負担をかけない方法等を考えるのにも役立ちます。

人生最後の瞬間にやり残した事があると思っても遅いですし、後悔を残してこの世を旅立つ事になってしまいます。家族にも負担となるものを残して迷惑をかけますから、やはり終活は重要だと分かりますし、計画的に進めるにはリストの作成が近道だといえるでしょう。

時間は有限で高齢者に残される時間は特に限られるので、時間を有効活用して間に合わせる為にも、まずはリスト作りに着手するのがおすすめです。

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