遺品整理のコツは?片付けで躓かないオススメ方法!

遺品整理のコツは?片付けで躓かないオススメ方法!

しっかりとした準備が大事


遺品整理で躓かない為にはまず、しっかりと準備をして備えることが大事です。

遺言書の有無

基本的には故人の意向が尊重されますから、前もって遺言書の有無を確認するのが先決です。遺言書があればその内容に従い、そうでなければ遺族の中で生前に故人と親しかった人を中心として、遺品整理に入ることになります。

そもそも遺言書には法的な拘束力があるので、勝手に内容を解釈したり捻じ曲げることは不可能です。誰が遺品整理を担当するか、これはとても重要なことですから、後でトラブルにならないように決める必要があります。

また、複数人で整理を行うつもりであれば、整理する人数やスケージュールの確認も不可欠です。遺言書の有無を確認して、誰に任せたいか書かれている場合は、その人を代表とするのが得策でしょう。故人の希望とあれば、遺族たちは納得しやすいはずですから、遺言書の内容通りに整理を進められるのが理想的です。ただ、全てのケースで遺言書があるわけではなく、誰に遺品整理を任せるか書かれていないことも少なくないです。そういう場合は夫婦や子供、あるいは近親者の順番で遺品整理を担当する人を決めることになります。

遺言書で代表者が指定されていても、本人の都合で整理に参加できないこともあり得ます。その時は代理となる人を再指定して、順調に遺品整理ができるようにすることをオススメします。

整理する人数やスケジュールの確認

整理に参加する人や人数が決まったら、次はどのタイミングで整理を始めるか決定する段階です。やはり、物が多ければそれなりの期間を要しますから、まとめて休みを取れるか、もしくは数回に分けるか決めることも必要です。

ゴールデンウィークやお盆などは、それぞれの家庭の予定がありますから、まとまった休みだとしても遺品整理は難しかったりします。こういった点も踏まえてしっかりと決めておき、効率良く作業ができるように計画を立てるのが賢明です。

急に参加できなくなった場合も想定して、ある程度柔軟に対応可能な計画を立てることが重要です。後は誰がどの範囲を担当するか、どういった役割分担を行うかです。1ヶ所を複数人で分担するやり方もありますが、一方では複数の場所を並行して進める方法も選べます。どちらが良いかはケースバイケースなので、取り敢えず現場の写真を撮影したり現地調査を済ませ、その上で役割分担を決めるのが良いでしょう。

当然ですが、基準がなければ遺品の分類はできませんから、分類の基準も定めておくことが欠かせないです。比較的簡単なのは貴重品とそれ以外の分類ですから、まずは大まかに分けるように取り決めるのが無難です。貴重品は勿論、書類や思い出の品と思われる物も、後で処分を決める分類と定めるのが正解になります。他にも、家具は家具類で家電は電化製品類と、種類ごとに分けてまとめるのが第1段階です。趣味品もひとまとめにできますから、生前に集めていたコレクションや書籍などは、ここにまとめるようにしましょう。

ただでさえ時間が掛かる遺品整理は、基準が不明確だと混乱を招き、早く終わらせたくてもなかなか終わらないことになる恐れがあります。その為、準備には時間を掛けたり、良く話し合って各項目を1つずつ決めていくことが大切です。改めて確認すると、遺言書があるならそれをベースに、指定がない部分については話し合いながら決めていきます。整理する人数やスケージュールの確認も大切なことですから、誰が何をどのペースで取り組むか、これを決定して計画とします。

遺品の分類はルール化して、基準をプリントアウトして遺品整理の参加者に配るのがオススメです。大型の家具や家電類は運ぶのが難しいですから、業者を呼んで運んでもらうか、トラックを手配して運ぶか決めるのも忘れられないところです。業者なら誰が選ぶか、何処に任せるかも考える必要があるので、本当に手間が掛かって大変です。
しかし、いつかは決めることが不可欠ですから、時間が掛かっても1つ1つ詰めて準備をしましょう。

業者にしてもトラックにしても、費用が発生すれば誰が支払うか、どういう形で負担を行うかという問題に直面します。これは分担や分類の基準など、どの部分に当てはまる問題で、決めておかなければその都度作業が止まることになります。
遺品整理も準備に関しても、まとめ役がいた方が順調に決めやすいですから、一番最初に必要なのは代表者の決定です。リーダー的な素質が求められるので、信頼性があって言葉に説得力がある、そういった人物が相応しいです。面倒なら回収だけでなく分類も業者任せにできますが、思い出の品を大切に扱ってもらえなかったり、間違って処分されるなどのリスクがあります。1人で遺品整理を担当したり、高齢者で作業が難しいケースなら別ですが、複数人で分担できるなら自分達で分類していくのがベストです。判断に迷う物や捨てても良いか分からない時は、保留して後で判断しても決めても大丈夫なので、明らかなゴミや捨てても良い物から分類するようにルール作りをしましょう。

躓くポイント

処分方法が分からない物

遺品整理において躓くポイントを挙げるとしたら、それは処分方法が分からない物の取り扱いです。
一見して何だか判別がつかなかったり、専門的過ぎてゴミに出せるか分からない場合に、躓いてしまいがちだといえるでしょう。特に、自治体が提供するゴミの分類に記載がない物については、何処で処分できるのか不明です。容器に入っている得体のしれない物、古くてゴミとして捨てられない物も困りものです。こういう品物は、後々まとめて処分方法を調べたり、実際に処分の手続きを進めるようにします。直ぐに分からないことをあれこれ考えても答えはでないので、処分できる物から分類や処分を進めることが正解となります。

キッチン周り

キッチン周りにある物も、実は捨てやすそうで捨てにくい遺品だったりします。塩や砂糖などの調味料は、遺族が持ち帰って使い切ることができますが、何となく抵抗感を覚えやすいのも事実です。ただし、使いたくないからと下水に流すことは不可能ですし、燃やせるゴミに出して良いものか悩むことにもなり得ます。

液体の調味料はより捨てにくい物で、容器もまた捨てて良いか、ゴミに出せるのか躓き悩むところです。食べかけの食品や長年忘れてたと思われる賞味期限切れの物など、キッチン周りには躓きやすいポイントがいくつもあるので要注意です。

高所にある物

屋内に限りませんが、高所にある物は手が届かなかったり下ろすのが難しかったりと、様々な躓きやすいポイントがあります。屋内外を問わず、少し試して下ろせそうにない物に関しては、業者に任せる方向で検討するのが賢明でしょう。
後少しで届きそうだからと、身の回りの物で足場を用意したり無理に下ろそうとしては、落下の危険があることから油断禁物です。2階や階段の踊り場にある物でも、重量物だと下ろすのが難しく、落下させてしまう恐れがあるので気を付けましょう。

テレビやオーディオ機器程度であっても、数十kgとなると1人では運べませんし、人数がいても慎重さが求められます。慣れないことをして怪我をするのは損ですから、無理そうに感じたらお金が掛かるとしても、プロの業者に依頼した方が安心です。ピアノや重量感のあるタンスなどは、搬出口の条件次第でクレーンを使った吊り下げ作業を要します。流石にこれは素人ではできませんから、引っ越し業者などに任せるのが現実的です。

躓くポイントといっても、それは処分が難しいものやプロの搬出作業を要する物だけでなく、心理的なものもあります。懐かしいアルバムを見付けてあっという間に時間が過ぎてしまったり、思い出話に花が咲いて話し込んでしまうなどです。故人の生前を思い出したり、気持ちに整理を付けるのは良いことですが、遺品整理はあくまでも整理と処分が目的なので、忘れないようにしましょう。アルバムを見付けても中を見るのは後にする、作業中は黙って黙々と取り組むルールを決めておけば、心理的に躓いて作業が停滞する恐れはなくなります。遺品はどれも故人が使っていた物なので、遺族からすると愛着が湧いたり、思い出が蘇ってなかなか捨てられないものです。しかし全てを保存して残すのは非現実的ですから、厳選して本当に大切な物だけを残すことが必要となります。それこそがまさに遺品整理で、故人に代わって生前捨てられなかった物を処分する作業になるというわけです。故人のことを思うと感情が高ぶって捨てようにも捨てられない、そんな心理状態に陥ることはままあります。連続して遺品整理をするのが辛い場合は、複数人が交代して作業を進める方法で解決できます。

特別な品物が沢山ある場所については、あえて故人との繋がりが薄い人に任せるのが合理的です。遺品整理を引き受ける業者が人気なのは、そういうニーズがある証拠ですし、感情が流さされやすい状況が発生する故に、作業が進まなくなりがちだといえます。無心で目の前の作業を1つずつこなすのが正解ですが、遺品整理はとてもデリケートですから、理想と現実に大きなギャップが生じても不思議ではないです。
このように、遺品整理の躓きには物理的なものと心理的なものがあるので、両方に気を付けて作業に入りましょう。物理的な問題は割と簡単にお金で解決しますが、辛い心理状態で無理をすると、酷く疲れたり精神的に参ってしまいますから、長時間の無理な作業は禁物です。

案外、金庫のような物が一番厄介で、故人以外誰も開錠方法を知らなければ、最悪のケースだと破壊することになります。現代だと、スマートフォンやパソコンのパスワードが、金庫同様に躓きやすいポイントになっています。高度な暗号はプロでも開錠が難しく、長い期間や膨大な費用が発生することも珍しくないので、開錠の必要性を検討してロックを解除することになるでしょう。元々物が少ない人だと、遺族にとっては作業が簡単そうですが、逆に物が限られるからこそ捨てるのが難しくなったりします。何処に躓くポイントがあるか分かりませんから、常に覚悟して遭遇次第1つ1つ乗り越えたいものです。

自分で遺品整理をする場合


自分で遺品整理に挑戦する時は、準備を進めておくのが大切なのは当然ですが、分類によって自ら処分方法を考えることも必要となります。

リサイクル買取に出す

リサイクルや買取に出す方法は、利用価値のある物を現金に替えられる、処分と現金化の一石二鳥の魅力があります。リサイクルは家電や書籍など、身の回りの物をお金にするのに役立ちます。近年は、ブランド品や高級品を取り扱うお店が多いですから、金銭的な価値が高い物の処分を任せるのにも最適です。ただし高く売ろうと思えば比較検討が不可欠なので、そこで時間や手間が取られてしまう恐れがあります。
時間を無駄にしない為には、地域で評判の良い知名度の高い老舗を選ぶか、出張買取サービスを利用するのが正解となるでしょう。老舗は買い取った商品を流通させるルートを複数持っているので、他店よりも高く売れる方法を知っています。つまり、高価買取のチャンスがありますから、老舗を優先的に査定買取の候補に検討するのは合理的です。出張買取についても、老舗や名前が広く知られているお店であれば、査定基準が店頭と同じだったり手数料が発生しないので安心です。

当然ながら売れない商品が査定で判明することもあるでしょうが、それはそれで処分の決め手になるので役立ちます。売れる物を現金化できれば、そのお金を利益としたり、遺品整理の他の使い道に活かすことが可能となります。廃品回収業者に依頼する場合の資金が使い道の1つで、処分しにくい物を引き取ってもらいたい時に助かります。

廃品回収業者に依頼する

廃品回収業者は、名前のように廃品の回収を主な業務ですから、ゴミに出したくても出せない物、処分方法が分からない遺品の処分で頼りになるでしょう。トラックを手配したり、廃品の処分に精通するスタッフが派遣されるので、その場で分類作業や回収を任せることができます。大型の家具家電の回収はお手の物ですし、運んでもらえる上に処分も一任できますから、ゴミに出すのが難しい物の処分で活用することをオススメします。

粗大ごみに出す

順番でいえば、ゴミとして捨てられる物は最後に残しておき、自治体に回収してもらうのが理想的です。事業所で発生したゴミは別ですが、一般家庭の遺品整理であれば、紙の書類や容器類、不燃ゴミなどが回収対象となります。

紙は、重要な書類や個人情報の記載があれば、予めシュレッダーに掛けて裁断しておきましょう。空き瓶や空き缶は不燃ゴミとして、金属片などと一緒にゴミに出せるはずです。回収対象は自治体によって異なりますから、良く確認して1つずつ正規のゴミ出しを行うことが肝心です。

粗大ゴミに出すことができるのは、一般的に台所用品や各種の家具類に寝具、建具や特定の種類を除く家電、そしてスポーツとレジャー用品や遊具などです。台所用品のガスコンロや食洗機、家具の椅子やサイドボード程度なら自分で運び出せるので、廃品回収業者に依頼する前に自分で挑戦してみましょう。

どの順番で取り組むかは自由ですが、金品的な価値がある物を買取に出し粗大ゴミを自治体に回収してもらえば、後はかなり楽です。全部廃品回収業者に依頼する手もありますが、これだとトラックや作業人数が増えてしまい、費用も大きくなりがちなので注意です。楽といえば確かに楽ですし、任せっきりにできるメリットは大きいですが、遺品整理はやはり遺族が仕分けをして、自分で整理を行うのが一般的です。
それでも捨てにくい物、捨てられない物を廃品回収業者に依頼することで、費用を節約しつつ納得の遺品整理が実現します。リサイクルや買取に出すのは賢いですし、売れる商品であれば再商品化に繋がりますから、ゴミとして処分せずに済みます。

粗大ゴミに出すのは、明らかに要らない物を捨てるのに適した方法で、何でもというわけにはいきませんが、大抵の物は出すことができます。テレビやパソコンにエアコンなどの家電は、リサイクル対象で粗大ゴミに出すのは不可能ですから、個別に処分の手続きを要します。そこが手間といえばそうですが、先に売れる物や捨てられる物の処分を済ませておけば、残りは限られるのでそれほど手間ではないでしょう。

遺品整理は自分でできることが多く、余程特殊な物でない限りは、リサイクルと買取店や廃品回収業者、それに自治体の粗大ゴミ回収で何とかなります。お金を掛けたくないからと、信頼性や実績が未知数の業者に任せたり、ゴミ回収場所に放置するのは駄目ですが、これらの方法で処分できない物は非常に限られます。処分費用も高額にはまずなりませんし、処分でお金が掛かる範囲をできるだけ小さくすることが大事です。お金に替えられそうな物は無料の査定を受ける、自治体の回収対象のゴミはゴミ回収に出すのが基本となります。

廃品回収業者に依頼するのは大型家具や重量のある家電にして、処分の負担を抑えるのがオススメです。廃品回収業者の上手な活用は、労力の削減とコストの圧縮に繋がりますから、適材適所で利用を検討しましょう。

まとめ


遺品整理は準備と本番の2つに分けることができて、どちらにも重要なポイントがあります。それと、躓きやすいポイントもいくつかあるので、そこも念頭に置いておくのが賢明です。
遺言書のチェックが重要なのは言うまでもありませんが、遺族を含めた遺品整理参加者の決定に、スケジュールの調整なども必要だと分かります。分類の基準や処分方法の決定もそうですし、遺品整理の準備は兎に角決めることが多いです。

ようやく準備が整っても、躓くポイントを避けつつ作業することになるので、心理的な負担が大きく中断が発生することもあるでしょう。ただ、廃品回収業者に任せられる物は、電話1本でまとめて持っていってもらうことができます。客観的に見れば明らかにゴミでも、心理的に捨てにくく自分の手で処分できない、そういう遺品の整理で頼りになります。

リサイクル業者や買取店は、価値ある商品の現金化に役立ちますから、廃品回収業者を利用する予定であれば、最初にこれらを利用するのが正解でしょう。現金化により資金が手に入るので、懐の負担を最小限に抑えて遺品整理が進められます。自治体が回収するゴミは、粗大ゴミのような形で捨てられますから、順番を決めて1つずつ作業を進めていけば、やがて遺品整理のゴールが見えてくるはずです。